ラベンダー畑と蒸留所の視察④
ラベンダーの品種と精油(オイル)の違い
前回はラベンダーの蒸留と仕組み
についてお話しました。
今回はラベンダーの品種とその精油
についてお伝えします。
ファーム富田さんでは、
2022年7月には5種類のラベンダーが
栽培されており、それらが精油となって
販売されていました。
前回お話したとおり、
ラベンダーのオイルもフレッシュなものではなく、
一冬寝かせることで香りが育ちます✨
おかむらさき
本場フランスで最高の賞を受賞✨
日本が誇るラベンダーの品種です。
ようてい
個人的には、「うっとりする」香りです。
はなもいわ
こちらもフローラルな印象✨
濃紫早咲
一言で表すと…
ラベンダーとしての見た目が
「映える」ラベンダーの品種。
ラバンジン
こちらは正確にはラベンダーではありません。
ラベンダーの親戚のようなイメージです。
真正ラベンダー
【学名:Lavandula angustifolia】
スパイクラベンダー
【学名:Lavandula latifolia】
の二種類の交配(自然交配と言われる)。
ラバンジンは環境に強い品種で、
ラベンダーに比べ、スッキリした香りで
奥深い甘さは感じずサッパリした印象です。
5種類のラベンダー精油の違いとは?
今まで、5種類ご覧いただいて、
気付かれたことはありますか?
そう、成分表の中身がかなり異なります!
精油とは化学式
古代から薬として使われていました。
植物は自然環境に左右されるので、
香りも土壌や気候によっても
変動するほどです。
上記の表は標準的な
上位5成分の含有量が高いものを
載せている表になります。
(全てファーム富田で撮影)
一言にラベンダーと言っても
これだけ成分の違いがあることを
なんとなくご理解いただけたら
もう充分です!!
果てのない精油の世界🍀
探求心も尽きることはありません。
世界には、決して
市場に出回らない精油もあるほどで、
なおかつ自然が相手ですから
安定して生産できる保証もないのです。
そして農家さんも採算が合わず、
辞めてしまうことも多々あります。
ラベンダー畑がなくなる危機!
実際に「合成香料」が台頭してから
富良野に沢山あったラベンダー農家は
涙をのんでと次々廃業し、
残ったのはファーム富田だけ。
ファーム富田の富田さんも
赤字のラベンダー畑をつぶそうと
トラクターでラベンダー畑に入ったそうです。
そこで、トラクターに轢かれて
ボロボロになったラベンダーから
精霊の声が聞こえたそうで、
ハッと我に返ったそうです。
どんな困難があろうと、続けようと
決意を新たにして下さったお蔭で、
今私たちは日本産のラベンダーの精油を
楽しませて頂くことができるのです。
ファーム富田内の資料館でそんなストーリーも
拝見して代々守ってきてくださったから
今の美しいラベンダー畑や精油という
恩恵に預かることができたのだと、
感謝の念で一杯になりました✨